02年雪印牛肉偽装事件をNHKがドラマ化した件と、内部告発の現実

日本では、内部告発者が不当な扱いを受ける状況にあるのは今も変わっていない。
古くはトナミ運輸の人が業界談合の告発をした結果、屈辱的作業をさせられて地獄を見させられたという件が有名だが、大多数は表面化していない。怒りの退職をして告発しようにも、マスコミへの広告費とか、総会屋対策とかをやって表面化させないようにしているのが現実。

したがって、倒産しかかったあたりになってやっと馬事雑言が飛び交う状況になる。2ちゃんねるのような匿名(実際には違うが)掲示板を代表に、インターネットでの内部告発ができるようになって来てはいるとはいえ、現実には内部告発による不利益の方が大きいことが多いため、いまもなかなか告発がされない状況にあることは変わらない。

最近流行のコンプライアンスというやつも、その実は内部告発規制として使われるフシがある。しかし、その企業がやっていることといえば、有能か否かというより、上役の好き嫌いで豚の施しを受けるやつと、屈辱の待遇に甘んじさせるやつを出すことが逆に強化されているというのが現実。凋落している企業ほどその傾向がある感じがする。

工場派遣労働者の待遇というものが「生かさず、殺さず」のボーダーラインに抑えられているのは問題外だが、最近の傾向ではその「生かさず、殺さず」が世の中全体に広がっていて、鬱屈した状況に陥っていることをひしひしと感じざるを得ない。

8日の秋葉原無差別殺傷事件について、英BBCテレビに「日本社会にプレッシャーやストレスが蓄積している兆候か」と言わせてしまったのも、こんな状況があるから。日本ではデモみたいな行動は第二次世界大戦以前の米一揆を最後に消えてしまったが、本来ならデモやクーデターのようなものが起きても不思議ではない状況だと思っている。第二次世界大戦以降の教育の成果か、こういった行動は1960年代の学生運動ぐらいでしか起きていないのだが、いつ大規模デモやクーデターへ広がる導火線に火がついても仕方がない状況がこの国はある。
しかし、多くの国では不当な扱いを受ける人たちは団結するが、この国では不当であるほど団結せず、ホームレスとか自殺とかの方向へ向かう傾向がある。

日本の政党で、デモやクーデターの性格にある行動を最も起こしそうなのは共産党や社民党だと思っている(間違っていたらごめんなさい)が、その共産党や社民党はデモやクーデターと対極にある憲法第9条を守ろうと言っている。共産党はまだしも、社民党はいまや日本女性党と化しているので、物理的な戦争など考えるはずもない。
また、与党や民主党を支持するような人がデモやクーデターなんて考えるはずがない。
結局、デモやクーデターなんか起こしそうな勢力が消えてしまっていることになる。


国家の治安の意味では、デモやクーデターの不満爆発の表面化より、うつとか自殺の絶望による消滅の方が安全であることは間違いない。しかし、上で書いたことを書きながら思えてきたことは、「デモやクーデター」「うつや自殺」の原因はともに、社会や自分のおかれた境遇への不満や反発、怒りであるということ。

社会不安をどう取り除くかは、個々人ではどうにもならない。グランドデザインを描く人がいないとどうにもならない。道路よこせ程度のことで騒いでいる場合ではないと政治家には言いたくなってしまう。




02年雪印牛肉偽装事件ドラマ化…NHK「たったひとりの反乱」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080609-00000062-sph-ent
6月9日8時0分配信 スポーツ報知


 2002年に発覚し、社会問題化した雪印食品牛肉偽装事件がNHKでドラマ化されることが8日、分かった。不正を内部告発した倉庫会社「西宮冷蔵」(兵庫・西宮市)の水谷洋一社長(54)を主人公にした特別番組「たったひとりの反乱」(総合、7月30日・後10時から全国放送予定)で、食の偽装が内部告発により相次いで明るみに出るきっかけになったともいえる水谷社長の闘いを、再現ドラマで描く。

 主人公の水谷社長役には、俳優・竹中直人(52)、吹越満(43)らが候補に挙がっており、キャスティング中。番組ではドラマだけでなく、水谷社長本人がスタジオ出演する場面も盛り込まれる。

 関係者によると、NHKでは、無名の人々による成功物語を描いた人気ドキュメンタリー「プロジェクトX」(2000年3月~05年12月)の流れをくむ新シリーズを模索し、今度は個人に焦点を当て、再現ドラマ形式で映像化していく。水谷社長の闘いを描く特別番組は、その序章でもある。

 今後は、現在放送中の「プロジェクトX」の後継シリーズ「プロフェッショナル 仕事の流儀」(火曜・後10時)に続くシリーズ企画として、海外に挑戦したスポーツ選手や、常識を打ち破ってヒット商品を生み出したビジネスマンなどを候補に来春のレギュラー化が検討されている。

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